動物の歯はヒトよりも虫歯になりにくい環境になっています。一方で歯石は非常につきやすく、5歳以上の動物の90%は歯周病になっていると言われています。細菌が集まった歯垢が唾液の中のカルシウムと混ざると固い歯石になります。要するに歯石はばい菌の塊なのです。
歯石をほうっておくと・・・ 1.臭い 2.歯が抜け、痛みがでる 3.歯の根元が化膿して、膿がたまる 4.口と鼻が開通して鼻炎が起こる 5.菌が血液に入って、心臓疾患・腎臓疾患・肝臓疾患を引き起こす |
と様々な問題が発生します。口の中が汚い、口臭が気になるなど歯周病かもしれないと思われる場合には早めの診察をお勧めします。
まずは歯石がつかないように予防することが大事です。
1.ドライフードを食べさせる 2.歯磨きガム 3.歯磨き 4.リーバスリー |
歯磨きガム・歯ブラシ
デンタルシート
リーバスリー
もしついてしまったら
無麻酔・あるいは全身麻酔で歯石を取ります。全身麻酔の歯石除去は予約制です。
①処置前
②スケーリング
歯に傷を付けない様に歯科用超音波スケーラーという機械を使って歯の表面の歯石を除去します。
犬の乳歯は通常生後6か月で永久歯に生え変わります。永久歯が生えてきているのに乳歯が抜けずに残っている状態を乳歯遺残といいます。乳歯を放置していると将来歯周病を起こしやすくなります。
もし乳歯が残っていたら抜歯することをお勧めします。避妊・去勢の際に同時に処置することも可能です。
乳歯遺残
乳歯遺残
わんちゃんの犬歯の根元はとても深く、歯根のすく上には鼻道があります。歯周病で犬歯歯根が腐ってしますと鼻と口に通じる穴(口鼻瘻管)が開通し、鼻炎が止まらなくなってしまいます。
犬歯を抜歯し、空いた穴を粘膜フラップ手術によって塞ぐことができます。
処置前
処置後